平成23年6月

6月1日                          
町長
炊き出し訓練
 5月29日 トマト館で行われていた赤十字奉仕団の災害救援のための炊き出しを見学しました。
3月11日の地震の時には、約1千名の方が避難しました。そのとき、役場職員と共に炊き出しを行い、おにぎりをつくっていただいたのが、赤十字奉仕団の方々でした。
 そのときの貴重な経験を教訓に、今回災害救援用の包装袋を使って炊き出し訓練を実施したものです。ハイゼックスの材質で作られた包装袋に洗米と同量の水をいれ、輪ゴムでしっかりと閉めて、大釜で沸騰したお湯の中に入れて約30分程度で出来上がるというきわめて簡単な方法です。
この方法の利点は、最小限の材料で炊き出しができる。汚れた水でも炊き出しができる。保存期間が長い。持ち運びに便利で、どこでも食べられる。食器や箸が不要というすぐれものです。又、好みに応じて、調味料(梅干,塩)を入れることもできます。
今回の津波を教訓にして、避難所の見直しだけでなく、食糧・毛布などの備蓄所の見直しもあわせて進めていく必要があります。


6月9日                          
町長
大村地区町長座談会
 6月4日 東浪見コミュニティセンターで開催された大村地区座談会に出席しました。
5月から各地区の自治会にお願いして、町長座談会を開催しています。
町役場からは、私と各地区のトマト便担当者、司会進行役の管理職員が出席しています。地区によって様々な要望や質問が出ます。その場で答えられることについては、できる限り私がお答えしていますが、答えられない内容については、担当課と相談して、後日質問された方にお答えする約束をしています。
 大村区の座談会では、出席者から3月11日の町の対応について、うれしいお褒めの言葉をいただきました。町外の事業所に勤務している人にとって、一宮町の状況がどうなっているか、携帯電話もつながらないなかで、役場のホームページで刻々と被災状況や避難所の様子が分かったのは、本当にありがたかったと感謝されました。
アリゾナからのお客様
 8日 町長室にアリゾナ州から青い目のお客様を迎えました。夏休みを利用して一宮町を訪れている高校生から大学生まで10名の若者で、7日は小学校、8日は中学校、9日は一宮商業高校の英語の時間に参加し、子供たちと交流する予定になっています。子どもたちが交流を通じて、視野を広げ、世界で活躍することを期待しています。一行は、記念写真を一緒にとったいっちゃんに大変興味を示していました。


6月14日                  
町長
風評被害
ある人のブログを読んでいたらこんな言葉に出会いました。
「わたくしは、数年前、風評被害を専門とする社会学者に教えを受けたことがあります。その人は若い人でしたが、非常に専門的で立派な学者でした。彼の話はとても複雑でしたが、簡単に言うと、
「風評被害というのは、正しい情報を伝えないことによって起こる」
ということでした。そしてその理由は、
「人間は自分の身を守ろうと考えるので情報が不完全な時は、余計に不安になって慎重な行動になる」
ということでした。豊富な例を示していただき、わたくしはそのことを強く覚えています。
つまり「風評被害」というのは「悪いことでも異常なこともなく」、情報が不足した時に起こる「正常な人間の社会活動」ということです。
だから、風評被害をなくすには、一にも二にも人間が自分を守りたいという本能に適した「正確な情報を提供する」ということなのです。

一宮町は海水や学校のグラウンド、プールの検査を実施し、公表してまいりましたが、町民の不安を解消し風評被害を防ぐために、これからも必要な調査を行い、結果を公表していきたいと思います。


6月13日                  
町長
パタゴニア55号店がオープン
 11日 海岸沿いにパタゴニアの直営店がオープンし、オープニングセレモニーに出席しました。
パタゴニアは海や山のアウトドア用品のブランドメーカーとして世界に知られています。日本支社長のお話によると、パタゴニアが土地を購入し、建物を建てた店は一宮が始めてだそうで、力の入れ方が分かります。
サーフィンの町としてさらに発展することを期待します。
「一宮町 はろはろ日記」にお店の様子が載っていますので、ご覧ください。

学校長の震災体験記
 11日 中央公民館で開催された「子どもを支える地域フオーラム」に出席し、白潟小学校の中村祥一校長先生の「震災を体験して思うこと」というお話を聞きました。

 午後3時20分に高さ8メートルから10メートルの津波が来るとの予報を受けて、職員と生徒を2階の教室に避難させたが、3時20分を過ぎても津波が来る気配が無く、大きな余震が続いていたので、再度全員を校舎から校庭に避難させ、保護者に引き渡した。(津波が数波にわたって襲ってくることを知っていたら、校舎から出すべきではなかったと今は反省している。)

 白潟小学校は、町の避難所に指定されているため、折から春の合宿で白子町のホテルに宿泊していた大学生と地域住民が避難してきた。(4階建ての宿舎より2階建ての小学校のほうが津波には危険だが、町に指定されている避難所だから安全だという思い込みは怖い。)いずれも私たちが学ぶべき教訓だと思います。
自分の命を自分で守る子どもと教師の集団でありたいという中村校長の言葉に感銘を受けました。
 
6月22日                    
町長
津波避難対策に質問が集中
 21日 町議会第2回定例会が開かれました。

6月定例議会には、国民健康保険の税率改正案と補正予算案が上程され、全員の賛成で議決されました。
国民健康保険税については、一世帯あたり約1万8千円を引き下げます。
東日本大震災を教訓として、町では防災対策の見直しをしていますが、今回の補正予算には、防災無線の個別受信機500台の購入費、津波避難マップ印刷費、地域防災組織(宮原自主防災組織)育成のための助成金、乳児用備蓄飲料水の購入費、海岸水質検査手数料などが計上されています。
現在、町に住民票のある世帯には個別受信機一台が無料貸与されていますが、複数の受信機を希望する方や事務所等に設置を希望する方は、実費で設置できるようになります。
 21日の本会議では、私の所信表明に続いて8名の議員から一般質問を受けました。東日本大震災を受けて、津波避難対策や庁舎建設に質問が集中しました。
所信表明については、町のホームページの町長室に掲載していますので、ご覧ください。


6月24日                        
町長 
駅東口開設大きく前進
6月3日 JR東日本千葉支社から、うれしい回答をいただきました。

 駅東口広場は、平成4年に区画整理事業で設置されましたが、改札口ができないことから20年余りも遊休化しています。当初は曽我の駅のような橋上駅構想を考えておりましたが、多額の経費を町が負担する財政上の理由から平成14年に中断しております。

 平成20年の町長選挙で私は駅東口開設を公約に掲げました。就任後、上総一ノ宮駅を利用するいすみ市、睦沢町、長生村、白子町にも協力をいただいて、跨線橋を東に伸ばしてスイカを設置する駅東口開設を要望して、JRと交渉を重ねてきました。
要望に対して、これまでJRは一つの駅には一つの改札口という原則から橋上駅以外は認められないと協議は、なかなか進展しませんでした。今回関係者の努力によって東口開設を認める回答をいただいたものです。
JRが示した条件は、施設建設費用と管理費は町が負担する。施設の維持管理はJRが行うというものです。
JRの試算によれば、跨線橋の建設やスイカの設置など施設建設費は4億円、管理費はランニングコスト500万+プラス人件費(町がJRのOB又は町職員を派遣する)
 町の負担を軽減するために施設建設費をもっと安くできないのか、駅の利用時間をどうするか、財源をどうするのか、解決しなければならない問題はありますが、永年の夢実現に向けて大きな前進です。
駅東口が開設すれば、朝夕の通勤・通学時の西口の混雑も解消します。危険な神門踏切を渡る必要もなくなります。皆様の協力をお願いいたします。


6月30日                          
町長
うれしい手紙
 連日の暑さを吹き飛ばすようなうれしいお手紙を9区にお住まいの方からいただいたので職員の皆様にご披露いたします。
手紙には、大木伐採の要請に対して町役場が迅速に解決したことへの感謝。農産物直売所が充実しており、いつでも新鮮な野菜や果物が安く入手できること。この上なく暮らしやすい町であり、一宮町に住んで本当に良かったと実感していることが記されています。

 そして、町役場の窓口の応対がすばらしいと総務課、都市環境課、住民課の名前を挙げて職員への感謝の言葉が記されていました。広報誌「一宮」も読みやすく、身近な内容も読み応えがあり、うれしいとお褒めの言葉をいただきました。大変うれしいことです。