町長日記 8月9日(銚子の地方気象台長来訪と千葉大学とギリシアのアリストテレス大学の研修会に参加と九十九里漁協を往訪)

   午前中、銚子の地方気象台長がお見えになりました。最近、気候変動のせいか、従来にない大量の降雨などが起こっており、気象情報の的確な把握は、防災担当の行政機関にとって従来以上に大事な課題となっています。今回の来訪は、地方気象台が、災害が発生しそうな状況において、最新の情報をホットラインを通じて行政に直ちに提供していただくという、連絡回路強化のご提案をもってきてくださったものでした。先般のJRとの協議でも感じましたが、いざというときの行政の、関係諸機関との横の連携はなお弱いところがあります。こうした状況下での連携強化を、各部門が自覚的に強化してゆくというのは、大変時宜を得た動きというべきです。大変心強く、また嬉しく感じた次第です。

 

 その後、中宿の寿屋本家において、千葉大学とギリシアのアリストテレス大学のコラボでの研修が開かれるというので、出かけました。これは千葉大とアリストテレス大との交流協定にもとづく活動で、アリストテレス大から来た学生が、千葉大の学生と組んでチームを作り、一宮をフィールドに、知らぬ同士が出会った時に、どういう反応がみられるかを調査し、異文化接触を考える一助にするというものだそうです。

 わたくしの到着時、学生たちは、上総一ノ宮駅前に企画されている直売所のプランについて提案をしていました。午後から次の日にかけて、町中に出て、出会った人にインタビューを試みるという話でした。一宮商業高校からも何人かの学生が来ていましたが、緊張気味の面持ちでした。なんでも、町中を回る時のガイド役だそうです。(あとで聞いたところでは、高校生たちが消極的だということで、間に入った方(日本人)から学生たちへの叱責があったそうです。日本の高校生が全体として静かなのは、致し方ないので、大目に見て頂きたいと思うところです。)

 午後は、白子へ出かけて九十九里漁協の事務所を訪ねました。世界サーフィン保護区の申請に向けて、漁協の同意を頂く必要があるのですが、サーファーに対しては、日頃よりトラブルを抱えがちなこともあり、とても肯えないという話だったので、事務の方とお話しさせて頂くということで伺ったものです。

 私としては、むしろ世界サーフィン保護区に指定を受けることで、ルールを作り、一宮の海岸は、社会的な自覚の高い方でなければこられないところだ、ということにしてゆきたいのだ、と述べました。つまり、世界サーフィン保護区となった、といえば、逆にでたらめなサーファーを排除する文脈が設定しやすくなります。町はそうした砂浜の秩序化の材料としてこの世界サーフィン保護区のプランを使いたいのだ、ということをお話しいたしました。

 なかなか直ちにはご理解いただけないのかもしれませんが、まずはわたくしの考えを聞いて頂けただけでも、大いに価値があったと考えます。