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一宮の方言について


一宮の方言について

一宮町史の「方言集」には、約930語の方言が集められている。町史編さん委員、協力員の努力の賜物である。

片仮名で、できるだけ発音に近い形で表現し、語の意味を普通語(共通語的表現)に置き換えてわかりやすくしてあり、大変貴重なものである。昭和39年(発行の年)までは、原・東浪見地区及び市外地区でも生活語として使用されていたことが事実だからである。何百年も使用されて変化し、共通語とはかなり違った形の言葉が多いのは当然である。

方言は元来、話し言葉である。したがって語としてより、文の中で使用されることによって生き生きとしているものであり、実用性もあり、更新の効果がでてくるものである。

「オラゲ」だけよりも

「おらげへくっがいよ」

「クッチャミ」だけよりも

「くっちゃみにゃきをつけろ」

「ダーカンヨ」だけよりも

「だあかん、おがいったぺよ」

の方が、言葉遣いとして迫力もあり、親しみも増し、交信の様子もよくわかる。それは、話のやりとりが文での表現・理解の行為だからである。

○来ねっば来ねでいいよ。

○そっちんはじをおせてろよ。等々。

個々の語の音や意味は勿論のこと、語の運用(文法)までわかってくるので、このような文例を数多く集めることが必要である。

話し言葉は、繰り返し話していくうちに、音の簡素化の方向に変化し進歩するものである。一宮方言にも音の簡素化のためにわかりにくくなっている言葉がかなりある。教育が徹底し、交通が便利になり、交信量が拡大すれば次第に共通語に切り替わっていくが、言語文化の遺産としての方言を大切に記録したいものである。

郷土史研究会長谷川英美