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軍荼利さま

 

軍荼利さま

軍荼利山東浪見寺のお祭りは,1月28日である。その日は,午後1時半過ぎに天狗の露払いに続き,関係寺の僧侶(4人)が202段の石段を上ってくる。やがて最上部のお堂に入り,読経が始まる。既に待ちわびていた多くの参拝者はお堂の正面で手を合わせ,感謝と願いを込めて祈る。終わるとお札を受け帰路に着く。次から次への参拝客は夕刻に至るまで絶えない。お堂の下では,地元の世話人の作った甘酒が振舞われ,談笑する声がにぎやかだ。子供たちは天狗の座所で魔除けの飴や菓子を授かり,頭を撫でてもらう。ほとんど東浪見地区の方々なので,お互いに顔なじみで,親しみのあるお祭りである。

○軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)は宝生如来(ほうしょうにょらい)の所変(しょへん)で南方を守り,煩悩(ぼんのう)や種々の障害を取り除くといわれる。〔広辞苑〕

○本寺の木造軍荼利明王立像は像高2.4メートル。カヤ材,一木造り(いちぼくづくり)で内ぐりはない。両肩に枘穴(ほぞあな)があることから,もとは多臂(たひ:一面八臂(いちめんはっぴ))の像であったことがわかる。〔県指定文化財〕他を参考に修復した。

○明治初年の廃仏毀釈(はいぶつきじゃく)の影響は当寺の場合きわめて大きかった。古文書・什器は焼却され,本尊軍荼利明王も六臂を切り取られ胸前の二臂のみの姿にされるという極端な排斥が行われた。〔一宮町史〕全く気の毒という外ない。

○不死の妙薬である甘露信仰とも結びついた〔仏教辞典〕関係で甘酒を振舞うようになったのかも(推測)

郷土史研究会 長谷川英美