平成23年5月

5月11日                      町長
海水検査
 今日の新聞には、一宮町の海水検査が大きく報道されています。
4月5日、原発事故による汚染水の流出による風評被害を心配するサーフィン業組合から海水の放射線量検査実施の要望書が町に提出されました。
九十九里海岸全体の問題であり、海開きを控えて夏の観光にも大きな影響があるので、町では千葉県に対して再三にわたって検査を実施するよう要望してきましたが、明確な回答がなかったで、5月6日一宮海岸の海水を採取し、町が独自に検査機関に依頼して実施したものです。結果は放射性ヨウ素、放射性セシウム共に不検出でした。くわしい内容は町のホームページに掲載されています。
 今後定期的に検査を実施し、結果を公開してサーファーや海水浴客に一宮町の海岸の安全を広報していく予定です。


5月16日                    町長
放射線量調査を約束(市町村長会議)
 13日、県庁で開催された市町村長会議に出席しました。
市町村長会議は森田知事ら県幹部と県内市町村長との意見交換の場として年一回定期的に開催されているものです。

意見交換では、東日本大震災による液状化や津波対策、原発事故への対応についての要望、質問が集中しました。
 私からは、原発事故で外部に流失した放射性物質に対する県民の不安を解消し、風評被害を防ぐためには、科学的なデーターを測定し公表していく必要があること。そのためには、九十九里沿岸の海水に対する定期的な検査と学校や保育所の校庭や園庭の放射線量調査を県が早急に行うように要望いたしました。
環境部長から、6月県議会で補正予算を組み、必要な調査を県が実施していくとの回答をいただきました。
 山武市の椎名市長からは、「今回東北を襲った同じクラスの大津波が九十九里沿岸に来る可能性を考えて、県の防災計画を見直してもらいたい」という要望が出されました。国、県、市町村とそれぞれの役割にあわせて防災計画の見直しが必要だと思います。

フェアトレードでルアンダの女性を応援する
 14日 大網白里町の大里綜合管理(株)で開かれた第49回ネット99夢フォーラムに参加しました。
 大里綜合管理(株)社長の野老(ところ)真理子さんは、九十九里地域が元気になるためには、元気に活躍している人を地域に呼んできて地域の人にお話を聞いてもらうのが一番だと、事務所を開放して各界で活躍している人を講師に招き、毎月一回フォーラムを開催しています。(第2週の土曜日夜)
私は、以前からこのフォーラムに時々参加してきましたが、テレビや新聞でしか見られない人の話を直接聞くことができ、又地域で活動している人や団体との交流も図れる大変有益な場なので、今年度から一宮町の職員研修の一環として組み込み、職員と一緒に参加しています。
今月の講師は、(株)ルイズビィ 代表取締役 小澤里恵さん。ルワンダのアガセチェ、バスケット(草や麻で編んだ伝統的民芸品 詳しくは、同社のホームページ参照)に魅せられ、日本の百貨店やインテリアショップに輸入して、ルアンダの貧しい女性たちの生活向上に努めています。きらきらと輝くとてもすばらしい女性でした。
「ホテル ルワンダ」という映画を見たことがありますが、内戦による大量虐殺で世界の注目を集めた国です。英語をまったく話せず、外国に一度も行ったことがない、二人の子どもを持っている普通の家庭の女性が、人との出会いを大切にして、遠いアフリカに思いを寄せ、挑戦して夢を実現していく姿に感動しました。
不思議な姿とデザインに惹かれて、アガセチェを買い求めました。(インターネットで購入できます)
「人はそれぞれの得意分野で力を発揮すればいい。あきらめたらその時点で終わり。何歳になっても外向きになろうと思えばなれる。」小澤さんの言葉です。
「あきらめたらその時点で終わり」すばらしい言葉です。

次回6月11日は「またあなたから買いたい」という題で講師はカリスマ新幹線アテンダントの斉藤 泉さん。
斉藤さんは、山形新幹線の「つばさレデイ」としてこの19年間、2ヶ月更新のアルバイト契約で車内販売に従事。お客さんに喜んでもらうためにはどうしたらよいかと独自の販売方法を研究して、驚異的な駅弁販売記録を打ちたて、各種メディアの注目を集め、講演依頼が殺到している方です。一期一会の接客術をぜひお聞きしたいと思います。


5月18日                         町長
わかりやすい予算説明書
 今朝、机の上に真新しい「町では今年こんな仕事をします」が置かれていました.
町が実施する事業を分かりやすく町民の皆様に知っていただくために予算説明書を作成し、全世帯に配布するようになって今年で3年目になります。

 大変分かりやすいと評判も良く、中学校の副教材としても使われ、近隣の町村でも一宮町と同じような説明書を作成するところが増えています。
平成21年度と22年度、23年度と回を追うごとに内容が充実しています。今年は、新しい町の綜合計画に合わせて、事業の章立てがまったく変わりました。省庁別の伝統的な区分から町民の生活の視点に立った新しい区分に変わりました。議会の運営費や補助団体の一覧表も去年までなかったものです。
年度末の大変忙しい時期に予算作成書の作成に取り組んでいただいた職員の皆様にお礼を申し上げます。


5月20日                      町長 
千葉の海は安全 県が海水検査を実施
 18日 千葉県は沿岸の海水検査の結果を発表しました。
今月16,17日に南房総市、鴨川市、銚子市、大網白里町の沿岸から2キロの海水を採取し、県環境研究センターが測定したものです。放射性ヨウ素,放射性セシウムいずれも不検出でした。
 又、県環境部水質保全課から、6月中に県内18市町村にある海水浴場のうち、1市町村あたり1地点で調査を実施するとの事務連絡がありました。
13日の市町村会議で私が県に要望していたことですが、予想よりも早く実現して喜んでいます。県が調査を実施することになれば、町が単独で予定していた海水の検査は中止することになります。


5月23日                       町長
復興支援研修
 14日大里綜合管理で開かれたネット99夢フォーラムに参加したとき、野老(ところ)社長から東日本大震災復興支援の話を聞きました。
 大里綜合管理では、東日本大震災の被災地の復興を支援するため毎週バスを仕立てて、ボランテイアを送り込んでいます。日曜日の午前0時に大網を出発、石巻に午前9時に到着。現地でボランティ活動に従事し、午後3時に出発し、月曜の午前0時に大網に帰ってくるというものです。
14日の夜出発するバスの乗客名簿を見せてもらいましたが、横芝光、芝山、匝瑳、山武と自治体の職員も多数参加していました。
震災から2ヶ月がたち、いま被災地では、地震や津波で崩壊した家屋や浸水した家財を整理、処分するボランテイアが圧倒的に不足しています。
被災地を自分の目で見て支援活動を実際に体験することは、災害に強いまちづくりに取り組む私たちにとって貴重な経験になると思います。
職員の自主研修として参加者を募集していますので、ぜひ積極的に参加してください。得るものは大きいと思います。

5月26日                   町長
校庭、園庭の放射線量調査
 福島原子力発電所の事故による放射性物質の流失により、幼い子どもを抱えたお母さんの間に放射線に対する不安が広がっています。先週私が出席した一宮保育所の保護者会の総会でも「うちの子どもが通っている学校や保育所は大丈夫でしょうか」という質問を受けました。
 大気中の放射能調査については、市原市に設置してあるモニタリングポストで定期的に測定した数字を発表していますが、実際に一宮の町内で測定した数字ではないので、安心できないわけです。
 そこで町では、20日に簡易測定器を使って町内にあるすべての小学校、中学校、保育所のグラウンドの放射線量調査を行い、25日に保護者にお知らせしました。測定数値はいずれも安全な数値であり、ホッとしています。


5月27日                      町長
災害弱者を津波から守るために
  今町では、3月11日の東日本大震災を教訓にして、防災体制の見直しを進めています。相変わらず余震が続き、いつ又大津波が来るか誰にも分からない中で、避難所の見直しと災害弱者への支援体制の整備が早急に求められています。
災害弱者とは、高齢者や障害者など災害から身を守るために安全な場所に避難するなど一連の行動をとるのに支援を要する人々のことです。

 26日、私は民生委員の方に支援を必要とする方と支援者がどれだけ町内におられるのか調査をお願いしました。今回のような大津波が襲ってきたとき、防災無線でいくら避難を呼び掛けても、自力で逃げられない人がどれだけいるのか、町が把握して支援者を確保するためです。
私が調査の目的をお話したところ、民生委員の方は調査の重要性をよく認識し、快く引き受けていただきました。地域で献身的な活動をされている民生委員の方には、深く感謝をしています。