町長日記 7月2日(八雲神社本宮祭に参加とサーフィン大会見学)

朝から一宮の原地区にある八雲神社のお祭りに参加しました。昨年は枇杷畑の方から正式なお誘いを頂きましたので、東浪見の八坂神社のお祭りに参加しましたが、今年は同じ日に行われる、八雲様のお祭りに随行させて頂いた次第です。一年おきに両方のお祭りに参加させて頂こうと思っています。

 東浪見は、「宮出し」が8時、「宮入り」が6時ごろですが、八雲神社は、上の原(11区)の神社からの出発が11時、帰還が夜9時と、遅い時間設定になっています。

 八雲様のお神輿は、立派な出来ですが、八坂神社のお神輿に比べると小ぶりな感じがします。しかし、それだけ担ぎ手の数は少なくなりますので、やはり担ぐのは容易ではありません。私も肩を入れさせて頂きました。

部落と部落の間で、お神輿を手渡すときは、走ります。これは八坂神社も同じですが、慣れないとちょっと難しいところがあります。私も、文字通り足手まといにならぬかと心配もありましたが、一回、走らせて頂きました。

 お神輿は「上の原」から「中の原」(12区)、そして「中の原」から「下の原」(13・14区)と回り、その後海岸にゆきます。ここは自動車での移動です。新浜の地引小屋前で神輿が海に入ります。「汐ふみ」といわれる作法です。そして浜に上がると地引網で使う船の上に神輿を上せて、地引網の小屋で休憩をとります。東浪見のお神輿は最初に大村から東浪見海岸に下り、釣ヶ崎まで一気に進みますが、やはり海に入って「汐ふみ」をします。

 ここで、午後2時を迎えたので、わたくしは一時サーフィン大会の方へ出かけました。釣ヶ崎と一宮、二つの大会をまわったので、約3時間の離脱でした。その間、お神輿は浜から戻って下の原の部落を回ることになります。

 サーフィン大会が終わって、お祭りに戻ってみると、ちょうど「下の原」(13・14区)から「中の原」(12区)にお神輿が渡されるところで、道の傍らの田んぼに、誰かを落とすという習わしになっている場所です。「町長が来たなら、落ちてもらおうじゃないか」ということだったので、喜んで挑戦させて頂きました。ただ、田んぼに水がなく、泥まみれにはなりませんでした。ちょっと物足りない気もしました。

 部落の中を練って歩くときは、「木遣り」の歌を歌います。「上総国一宮祭り」の「上総踊り」の歌として使われる歌です。これは、東浪見の八坂神社の祭りでも、「上総十二社祭り」でも歌われるものです。歌詞は膨大にあって、正調と目されるものと、エッチで愉快なものとがあります。歌うときには、どちらも歌われますが、エッチな歌詞の方が盛り上がるようです。

    節は、実は部落によって微妙に違うのだそうです。この木遣りこそ、本当のご当地の民謡というべきものでしょう。大事にしてゆかなければなりません。かつては、上総踊りと歌を中学で学んでいたそうですが、できれば復活したいものです。上総踊り用には、民謡歌手の原田氏が吹き込んだレコードがありますので、まずはそれを習得するのがよいでしょう。

 八雲様のお祭りでは、神輿巡遊は夜に及びますので、暗くなってくると、高張り提灯や手提げ提灯などに火がともされます。これが雰囲気を大変盛り上げます。私も「上の原」の提灯を持たせて頂きましたが、大変嬉しく感じました。かつて、電気が無かった時代、提灯で足元を照らすことは、夜間安全に通行するために不可欠だったわけです。神輿の担ぎ手が行く手を過たないように、脇に密着してあたりを照らしたものと思われます。 

 上の原にお住まいの方が言っておられましたが、もっと町にも協力してもらって、新住民の方のお神輿巡遊への参加を促したい、ということでした。地元の祭りに新しい皆さんが入ってもよろしいですか、と伺ったところ、大歓迎だとのことでした。周りにおられたほかの方もそのとおり、と言っておられました。お祭りは盛り上がり、地元の皆さんと本当の意味で一体になれる機会です。新しく一宮に移住してこられたみなさんも担ぎ手としてお祭りにご参加頂けると嬉しい限りです。

 この日、釣ヶ崎と一宮海岸の二カ所でサーフィン大会が開かれ、表彰式に伺いました。釣ヶ崎で開かれたのは、一宮町体育協会主催のジュニアの、「一宮いすみプロジュニア千葉県知事杯」で、県知事杯の冠のついた大会でした。女性の選手にトロフィーと賞品をお渡ししました。第3位は、先日のQS6000のwomenの部で優勝した、一宮在住の川合美乃里選手でした。伺ってみると、今回の成績はご自身としては不本意で、ちょっと気落ちしているとのことでした。勝負は時の運といいます。次回の健闘をお祈りいたしたいと思います。

 一宮海岸では、長生村にあるウェットスーツのメーカー、Bewetがサポートする女性を対象としたサーフィン大会が開かれていました。Bewetの社長の佐藤さんのお話しでは、今年で8回目、bb、long、shortと三種目で、beginner、 open、 specialの三レベルに分けて行っているものだということでした。一年の間に日本中いくつかのポイントをまわって行い、その成績を集計して、女性サーファーのランク決定に用いている、というお話しでした。女性だけに焦点を当てたところ、そしてbeginners classのトーナメントが含まれているところが、意義深いと思います。特に、beginners class の設定についていえば、海に入って慣れてきたレベルの人が、皆の見ている前で試合に挑む機会を設けるというのは、やる気を出させるのに大変効果があるように思います。表彰式に先立ってご挨拶を差し上げましたが、その点を特に強調させて頂きました。