上総十二社祭り【無形民俗文化財】
千葉県指定無形民俗文化財 上総十二社祭り(かずさじゅうにしゃまつり)
平成15年3月28日指定 一宮町一宮 玉前神社ほか
釣ケ崎祭典場
十二社祭りは、玉前神社の祭神である玉依姫が上陸した、と伝えられる太東崎に、その一族である神々が年に1度集まることに由来する、といわれています。大同2年(807)頃から始まったといわれ、神輿を担ぐ人々が裸に近い姿で波打ち際を走ることから「裸祭り」の名前で親しまれています。
この祭は毎年9月8日~14日にかけて行われ、13日が例大祭となっています。例大祭当日は、一宮町宮原の南宮神社(氏子は一宮町東浪見と長生村金田を含む)、岬町中原の玉崎神社、同町椎木の玉前神社からそれぞれ大宮、若宮2基ずつの神輿、岬町谷上の谷上神社から1基の神輿、合わせて5社9基の神輿が一宮町東浪見の釣ヶ崎の祭典場へ渡御(とぎょ・「おでましになる」、という意味)します。
これに先立って10日には睦沢町岩井の鵜羽神社、13日には同町北山田の三之宮神社から大宮、若宮2基の神輿が一宮の玉前神社まで来ることになっています。近年では、長い間来ていなかった睦沢町下之郷の玉垣神社、茂原市山崎の二宮神社から大宮、若宮2基の神輿が玉前神社へ渡御しています。
一宮町内では、8日の幟立てに始まり、9日からは玉前神社の神職の潔斎(様々な方法で清めること)、10日の稚児行列、11日の「火改め」などの行事が行われ、12日は御漱祭(おみすりさい)と称して神輿を清めて飾り、夜には神社の境内で宵祭が行われます。
13日は昼過ぎに各神社を出発した神輿が釣ヶ崎の祭典場へ集まり、所定の位置で御霊合わせの儀式を行った後、順番に各神社へ戻っていきます。14日に幟を下ろし、全ての祭礼が終了します。