平成23年8月

8月1日                           
 震災復興支援納涼花火大会
 夏恒例の花火大会が8月6日開催されます。 東日本大震災の犠牲者や甚大な被害を考慮して、花火大会を自粛する市町村が続出し、又いったん開催を決定しても、不況の影響で寄付金が集まらず中止に追い込まれたところもありました。
 一宮町でも開催を危惧する声がありましたが、過剰な自粛ムードは震災で打撃を受けた日本経済をさらに悪化させ、被災地の復興を遅らせることになります。こういうときこそ、私たちが元気になり、被災地に元気と活力を与える必要があると震災復興支援納涼花火大会を行うことになりました。
 心配された寄付金も観光協会の役員をはじめ関係者の地道な努力により740万円という昨年を上回る多額の寄付金を集めることができました。協力していただいた方々に深くお礼を申し上げます。
 今年の花火は、津波で被災した宮城県の岩沼市の花火業者により打ち上げられます。又大会運営費の一部を被災地にお送りすると共に現在一宮町に避難されている方を特別席にお迎えして開催します。
 万全の備えで、お客様をお迎えしたいと思いますので、職員の皆様のご協力をお願いいたします。

 

8月5日                     
中房総観光推進ネットワーク協議会に加盟
 4日 市原市で開かれた中房総観光推進ネットワーク協議会首長会議に出席しました。中房総観光推進ネットワーク協議会は、市町村の枠を超えた広域的な観光振興、地域振興、交流人口の拡大を図るため市原市の呼びかけで結成された組織で、今回の会議で一宮町と睦沢町が新たに加入し、加盟自治体は、4市6町になりました。
基調講演の講師に招かれた溝畑宏観光庁長官の「観光とは楽しいこと、うれしいことをお客様におすそ分けすること。そこに住んでいる人が楽しくなければ他人を喜ばせることはできない。」という言葉が印象に残りました。
溝畑宏氏は、自治省から大分県に出向し、ワールドカップの試合を招致し、大分トリニータの社長として、Jリーグカップに優勝するなどの手腕を評価され、初代観光庁の長官に就任しました。
最近では、東日本大震災復興支援のために来日したアメリカのポップ歌手レデイ・ガガさんに感謝状を贈呈したときキッスされ話題となりました。
8月7日の誕生日には、放射能の風評被害を受けている日光を応援するため、トレードマークのチョンマゲカツラをつけてマラソンを走るそうです。とにかく観光で日本を元気にしようという熱い気持ちがひしひしと伝わってくる講演でした。


8月11日                                                       
大成功に終わった震災復興支援一宮町納涼花火大会
月日のたつのは早いもので、東北地方太平洋沖地震が発生して5か月がすぎました。
被災地では、仮設住宅の建設も進み、復興に向けた力強い取り組みが始まっています。8月6日に開催された震災復興支援一宮町納涼花火大会は、天候にも恵まれ5万人のお客様を迎えて、大成功のうちにおわりました。今年は被災地である宮城県岩沼市の花火業者 佐藤煙火さんに打ち上げをお願いしましたが、趣向を凝らした花火に会場からは、大きな拍手があがり大変感動しました。
会場には、福島県から一宮町に避難されている方々を招待しましたが、皆さん本当に喜んでいただきました。
花火大会の開催をめぐっては、今年は自粛して中止したらという意見もありましたが、思い切って開催して良かったと思います。
決して諦めないで、復興に立ち上がっている被災地の人々に、元気と活力を送ることができたと思います。

今年は本当に条件に恵まれていました。まず天候に恵まれました。花火を打ち上げる絶好の風向きでした。そして打ち上げた花火と技術が優れていました。音楽に乗ってテンポよく打ち上げる花火に観客は魅了されていました。
「今年の花火は最高だった」と大勢の方からお褒めの言葉をいただきました。
100を超える露天商が会場を埋め尽くし、華やかな雰囲気で大会を大いに盛り上げていました。産業観光課を始め職員の皆様には、朝早い時間からの大会設営、交通整理、そして激しい雨の中での会場の後整理と大変ご苦労をおかけしました。
深く感謝を申し上げます。

 


8月22日                      
メディアの活用
 16日一宮川の河口で行われた灯篭流しは、昨年を上回る見物客でにぎわいました。20年ぶりに復活した昨年は、灯篭がうまく流れないで1カ所に集まってしまいましたが、今年は折からの下げ潮に乗って、灯篭が上流から下流へ川面をゆらゆらと流れて幻想的な雰囲気を作り出していました。
 流された灯篭も東日本大震災で亡くなった人の慰霊と被災地の早期復興を祈願して、昨年を大きく上回りました。
 一宮海岸での納涼花火大会のように一宮川河口の灯篭流しも、これから開催を重ね一宮町の夏の名物行事として、多くの人に愛され広く親しまれることが期待されます。

 15日付けの毎日新聞に「町おこしは継続的な企画から」という見出しの記事が掲載されていました。筆者は境港市観光協会長の桝田さん。
鳥取県の境港市は、漫画家水木しげるさんの漫画に登場するゲゲゲの鬼太郎や妖怪のブロンズを並べる「水木ロード」で町おこしを行っています。
桝田さんは会長就任後、メディアの活用に積極的に取り組み、新聞記事をスクラップし、テレビニュースを録画し、全国版と地方版に分け、広告費に換算して、どれだけ境港が取り上げられているか数値に置き換え、イベントのよしあしや効果を客観的に評価しているそうです。その結果平成4年の1億円が平成10年には70億円になり、観光客も平成3年の85万人が平成10年には370万人を突破したそうです。

 確かにメディアは、役所が出している広報誌や回覧板と比較にならない大きな影響力があります。
一宮町の納涼花火大会は、3回、灯篭流しも3回新聞に掲載されました。灯篭流しの行われた16日には、町のマスコットキャラクター「いっちゃん」の飛び込み取材もあり、当日テレビ朝日のニュースステーションで放映されました。これらを広告費に換算すると大変な金額になると思います。早速テレビを見た北海道の方から、担当者に励ましの手紙が来たそうですから、「いっちゃん」が全国にデビューしたことになります。
一宮町でも10月から広告費に換算して、数値化し、客観的に評価する取り組みを始めます。お金を使わずにいかにメディアにとりあげてもらうか、メディアの上手な活用を各課でぜひ考えてください。