平成25年7月

7月2日 町長 
町職員の給与
 国は、東日本大震災の復興財源という名目で国家公務員の給与を平成24年度から2年間7.8パーセント減額しておりますが、25年度の予算編成にあたっては、職員の給与がラスパイレス指数100を超える地方自治体(注)に給与の削減を強く要請し、地方交付税を一方的に削減しました。
 そもそも地方交付税は、地方固有の財源であり、国が一方的に削減して本来地方が自主的に決めるべき職員給与を強制するのは、地方自治に対する不当な介入であり、全国町村会は、全国知事会や全国市長会と共同で反対しています。当町の地方交付税の給与削減影響額は2、842万円と試算されておりますが、過去5年間のラスパイレス指数や職員削減の努力により今年国が新たに設けた「地域の元気づくり推進費」として当町には、3,552万円の加算が算定されており、差し引きしますと交付税は710万円増額となっています。
 ほとんどの市町村がマイナスとなっているなか、地方交付税が増額となっている市町村は、千葉県内では当町と睦沢町だけであります。ちなみに過去5年間の当町のラスパイレス指数の平均値は91.0で、これは県下で最も低い数字です。又職員も行財政改革により平成7年に163人だった職員は、平成24年には、126人まで削減しております。
 一宮町は、これまでの人件費の削減努力、現在なお職員の給与が低水準であること、交付税額に影響がないことの理由などから、職員給与の減額は実施しないこととし、6月18日第2回一宮町議会定例会冒頭の行政報告で表明いたしました。

注 国家公務員の給与水準を100としたときに、地方公務員がどれだけなのかを示すのがラスパイレス指数ですが、昨年4月に国が7.8%給与を下げたために、地方の水準が一時的に上昇したものです。又給与に地域手当や管理職手当など諸手当が含まれていないとか高給が支給されている国家公務員の幹部職員が対象になっていないなどラスパイレス指数には批判が寄せられています。