町長日記2019年8月31日(ビーチクリーン事業を開催と文化財講座に出席)

   今日は、一宮海岸で、一宮川等流域環境保全推進協議会と、長生地区九十九里クリーン対策協議会との共催による、ビーチクリーン事業を行いました。約900名に上る参加者があったようですが、千葉県のおもてなし隊も参加されたいということで、アップアップガールズという女性アイドルグループも見えました。

 わたくしは今日まで存じあげないグループだったのですが、ファンの方も10人以上見えており、驚きました。

 ゴミは、いつもボランティアの方が拾ってくださっているからでしょう、人工物のゴミはあまりありませんでした。

 ビーチクリーンの前に、すきのようなものを具えた車で、海岸の砂浜をさらっておくと、砂の中に埋もれているビニールやプラスチックなどの人工ゴミが表に出てきて、拾いやすいかもしれません。

 なお、現在一宮町は国連のクリーンシーズに、IOCチームの一員として参加しているのですが、このビーチクリーンも、一宮町としては、その活動の一環として位置づけてよいと考えています。ただ、今回は事前に協議会にそのことをお諮りしなったので、前には出しませんでした。

   午後は、公民館で開かれた文化財講座に伺いました。教育委員会の江澤学芸員が、江戸時代の一宮町ということで、話をされました。この時代は、文書が残っていることが大いに期待されるのに、あまり表に出ておらず、資料に基づく研究が進んでいない、とのことでした。

 かつて、町史を編んだとき、民間から借り受けた史料について、町の管理がゆきとどかないことがあって、多くの方が文化財の町への提供について警戒的になってしまった、ということを、昔のことをご存じの方からお伺いすることがよくあります。これは、かつては、一宮町に限らず、全国どこでも見られた問題なのだそうですが、現在の価値判断からすれば、お借りした貴重資料の管理がゆきとどかない、ということはあってはならないことです。これからは、管理・利用について、必ず十分な責任を果たしますので、町の皆様におかれましては、是非ともお手元の古い資料の存在について、わたくしどもにご一報頂きたく存じます。

 また、江澤さんは、現在の一宮町の神社仏閣には、地曳網の大漁祈願の絵馬などが見当たらず、いすみ市には結構ある、ということを話しておられました。興味深い現象です。東浪見甚句や九十九里大漁木遣り節などを見ると、東浪見は地曳網が盛んな場所と思えます。また、東浪見の地曳網を描いた浮世絵もあります。従って、東浪見が地曳網の盛んなところであったことに疑いはありません。だとすると、どうしてこのような現象が生まれたのでしょうか。原因が知りたいところです。